年頭挨拶

■今年は社外BLOGで年頭挨拶をします

 

唐突ですが、今年、2020年の「(社長の)年頭の挨拶」っていうやつを、BLOGに書く事にしました。

 

まあそもそも年頭の挨拶なんてやつをまともにやったこともないですけど。

 

来年はどうするかも、決めてませんけど。

 

「なんで社外BLOGか」って話ですが、そもそもオープンイノベーションを実行していくのに、大体の事は社外も社内も無いはずなんですよね(もちろん社外に持ちだせない機密情報ってのはありますが)。


私が「これから株式会社ソノリテをどうしたいか」っていう表明について、「その情報を誰が欲しいか?」という事を、私の方から社内に閉じる事は無いと思ったわけです。


社外にだって、株式会社ソノリテとか、その代表の齋藤とかが、どんな考え方で会社をどうしたいか?って事に、興味のある人はいるはずです。

 

逆に、社内にだって「そんなの(齋藤の考え)には興味が無い」っていう人が居ても良い。その人にとって株式会社ソノリテが、何らかの理由で価値があるなら所属していればいい。別に「齋藤の年頭挨拶を聞く事」を、義務にするつもりは無い。興味があったり、利用価値を感じたりするなら、あなたの時間を利用してこのBLOGを読めばいいよ。強制はしない。


逆に私も、これはいつも言っている事だけど「おまえたちはこう動け」という気は無い。

 

ただ、私は会社の代表だし株主だから、私が株式会社ソノリテをこうしたいという事はココに書いておくので、それに共鳴すれば動けばいい。社員ならそうすればいいし、社外の人も何か共鳴するモノがあればなんらかのアクションを起せばいいと思うよ。


逆に共鳴も共感も無さそうならば静かにぺージを閉じ何か別の事に時間を割きましょう。

 

社外公開といっても、内容は基本的に社員向けです。それはまあ、許してください。

 

これは株式会社ソノリテのSR的なメッセージではありません。お客様に対する美辞麗句や社会に対する貢献的メッセージではありません。

 

あくまでも、社員に対する「年頭の挨拶・会社の方針説明」です。

 

 

■給料を1.8倍にする為に

 

さて当社(会社名:株式会社ソノリテ)は、2017年頃から「ソノリテ働き方改革」を行っています。

 

社員の皆さんはそのことをなんとなくウッスラ知っていると思いますが、これも「知れ」という気はなく、私から全社説明会などの押し付けはしないので、「教えて欲しい」という事があれば申し出てください。気が済むまで徹底的に説明します。

 

その「ソノリテ働き方改革」で打ち出している幾つかの方針の中には「給料を1.8倍にする」というモノがあります。現在これを着々と進行させています。

 

そして「給料1.8倍」すなはち一人一人の社員の高付加価値化を進行する方向性として、「自主性尊重」があります。

 

働く事に対し自主性の有る無しが個人のパフォーマンス向上、エンパワーメントに大きな影響を持つことは解説せずともわかると思います。

 

この自主性尊重を行うために、ソノリテでは「会社が指示、命令する」という構造をもつ組織・行事等を基本的に破壊しています。2017年には組織を無くし、上司部下の関係をすべてフラット化しました。

 

私達の会社は、誰かが会社や上司の命令で動く組織ではなく、必ず自主性が尊重され、自主性の集合によって前進するようにして行きます。これが基本です。

 

だから私はもう、「社長の挨拶を聞け」というメッセージを社内に投げかけません。独裁者やカリスマが大演説を行い皆がそれに従い進むような組織を否定したいからです。

 

よってこのBLOGの存在も「良かったら読んでみてください」程度のアナウンスにします。

 

かつ、我々が唯一無二のオンリーワン企業でありオンリーワン製品を産み出したり高付加価値なサービスを行える頭脳集団であるためには、多様性を統合する能力を前提としたオープンイノベーション型コミュニティである必要があると、これも常日頃謳っているわけですが、

 

「それならもう、会社の中も外もないじゃん」

 

っていう事で、年頭挨拶を、社内外の人が誰でも読めるBLOGに書くわけです。

 

ここまで、纏めると

 

  • 自主性のある人が尊重される会社なんだよ。誰も命令しないよ。
  • 社長の社内向け挨拶も公開するよ。読みたい人だけ読んでね。
  • うちの会社は給料を1.8倍にするよ。その為にオープンなんだよ。

 

って感じです。では、書きます。

 


■ここまで株式会社ソノリテがやってきたこと

 

株式会社ソノリテは2009年12月に創業した会社です。

 

そして齋藤は2011年7月にソノリテの社長になりました(私は創業社長ではありません)。

 

私がソノリテに来た時、社員は8名しかいませんでした。その時ソノリテは、創業からずっと赤字の会社でした。


その会社が、今は社員50名になりました。

 

最初のソノリテは、取り柄のないSES企業で、社員は皆、常駐先に居ました。

 

その当時のソノリテは、リーマンショックの不景気を主因に、親会社から赤字を背負って切り離される為に作られた捨て子会社でした。創業社長は二年を待たず職責を辞しました。(ちなみに、今まではそういう赤裸々な言い方は控えて来ましたが、今はもう、その当時の親会社も存在していませんし、過去の話です。傷つく人も少なくなったと思いますので、歯に衣を着せず、言います)

 

そして2011年当時、ソノリテへの発注者として縁があった私は、この会社の社長となり、以下の方針をたて、2019年までに実行しました。

 

  1. 特徴の無いSES経営を止め、強みをハッキリともった会社にする
  2. 仕事は持ち帰る。常駐を止める。
  3. 無理な請負開発をしない会社にする(仕事の完遂責任を請け負うのではなく、技術力を買ってもらう会社にする)
  4. 面白い華やかな事業もやっている会社にする。ゲームなど
  5. 下請けをせず、大企業と直接取引をする会社にする
  6. 強いストックをもつ会社にする
  7. 自社商品やサービスを企画・開発・販売出来る会社にする

そしてこれらの改革を実現する為に、変化を起こしました。


まず、1)~6)の構造へ改革する為に、取引き企業からのサーベイに耐えうる事業構造(売上など)の拡大を急速に行うため、社員を急速に増やしました。


先にも書いた通り改革前のソノリテ社員数は8名でしたが、社員数を一気に60名強まで増やしました。人財不足と言われているIT業界において人の拡大は難問ですが、ある種の「ソノリテらしさ」を私が私らしく率先牽引する事で、なんとか成し得ました。

 

短期間において紆余曲折もあり、決して楽な道のりではなく、失敗も多くありましたが、結果として1)~6)を完遂しました。

 

そしてこれまでに当社は、以下の企業となりました。

  • Microsoft Office 365のITプロフェッショナル企業
  • 働き方改革提案企業、自らも独特な働き方を実践している特徴企業
  • アナログカードゲーム制作なども好調なオモシロ企業 
  • 大企業と直接取引をし、下請けをしない企業

これが、これまでソノリテがやってきたことの総括かなと思います。


そしてここまでやってきたことは、先にも書きましたがある意味で私が牽引してきたと言っていいと思っています。

 

ですがこれからは、私は事業の牽引役からは降ります。

 


■これからソノリテがやりたいこと

 

昨年2018年7月に新本社に移転したのをきっかけに、ソノリテはタグラインとして「Think COLORFUL」を制定しました。そして経営方針として、先の

 

 7.自社商品やサービスを企画・開発・販売出来る会社にする

 

へのシフトを急速に行うために、今までの方針から大きく異なる、いわばリストラクチャとも言える構造改革を実行しています。2020年はそれが本格的にソノリテの主流になっていく年になろうと思います。


この構造改革とは、「売上イコール人数」的経営から、「売り上げを作れる頭脳集団」への変革です。


「頭脳集団」であるソノリテが目指してほしい基底的な考え方は、共鳴(ソノリテ)ファウンデーションに「5つのP」としてすでに示しています。

  • Professionalism:プロ意識
    ソノリテという会社は、プロ意識が持て、プロ意識を評価され、プロとして自分を研鑽することが出来る
  • Pride:プライド
    ソノリテという会社は、自分の仕事や存在にプライドがもてる
  • Proactive:主体性
    ソノリテという会社は、仕事などを主体的に取り組むことが行いやすく、主体性が尊ばれる
  • Philosophical:哲学性
    ソノリテという会社は、会社や仕事から好ましい哲学を感じられ、社員にも哲学を要求される
  • Playful:アソビゴコロ
    ソノリテという会社は、会社や仕事にアソビゴコロが感じられる

上記の共鳴(ソノリテ)ファウンデーション「5つのP」を意識しながら、ここまで培ってきた大企業のお客様とのリレーションやポートフォリオ、カードゲームやVR系ラボ開発等を経て来て積み上げたカルチャーなどを総結集し、新しい分野に新しい製品を作り産み出し販売していく組織へ変革することを期待しています。

 

ある意味、労働集約型メインで成長してきたソノリテは今、「より筋肉質な会社になるためのぜい肉落とし」が必要であり、2018年の本社移転を機にそれをやっているとも言えます。

 

ですので我々の会社は現在60名強の体制から50名を切る形へと改変していて、それは有用なストック、有用なコンサルティング能力、有用なカルチャーという「筋肉」を残してダイエットした形であり、これからもソノリテの「筋肉質化」は進んでいくと思います。


この筋肉質化は、簡単に言えば「給与1.8倍」を実現する為の手段です。

 

より社員一人ずつの付加価値が高い状態が生まれ、結果として給料が1.8倍に出来る状態になります。


とはいえダイエットには苦しみがつきものですし、何もかも「理想通り(筋肉を少しも落とさずに)脂肪が落とせる」わけでもなく、「チャンスが理想通りのタイミングで都合よくやってくる」というわけではないので、事実実態には子細な課題も起きています。それは皆さんも理解出来るかと思います。このダイエットの進行は複雑です。


なぜ複雑なのかの本質は後半に「シマウマ・パンダ理論」で説明します。

 

本日までの、この複雑性を持った改革は、時に社員の皆さんの心理的安全性を乱すような雰囲気を作っている可能性もある、過激な構造改革でもあったのかと思います。


しかし私はこれを成長痛だと捉えています。変化やストレスに弱い人は基本的に当社のような「変化し、最短距離で成長する」ことを狙う特徴企業の方針には、ストレスに思え、拒絶すべき対象と捉えて来たのではないかと感じもします。


その件について齋藤は昨年まで「変化を恐れる人はソノリテに居るべきではない」と説明していましたし、そのような態度をとっていました。


が、2020年からは多様性経営の枠を拡大し、2019年まで行ってきた構造改革の結果をベースとしながら、

  • チャレンジしたい人に、刺激的な道場でありつつ
  • そうではない人に、そうではない働き方を提供する

そんな両極端が混在するソノリテを作って行こうと思っています。ソノリテはやっと
その時期に突入出来たと思います。ただし本件は後半(自尊心の項)に、問題点なども含めて説明をします。

 


■頭脳集団の中で、齋藤は事業の牽引役ではなく、全体の推進を行います

 

さて先に私は、これからのソノリテで私は事業の牽引役からは降りると言いました。

 

ソノリテがより頭脳集団になっていく中で、皆さんが自主性を発揮し様々な「自社商品やサービスを企画・開発・販売」して行く事を、バックアップする立場に変わっていくつもりです。

 

もう一部の組織コミュニティにおいては私の存在なくして事業が好循環していますし、その方向性を私と調整するのみであり、私はそのコミュニティを尊重するだけで良い立場になりつつあります。


ですが我々の目指す高付加価値型組織はそのような「小さな成功」「順当な勝敗」に甘んじるべきではなく、時に成功している組織こそそのような変化偏重型未来像に対し眼を伏せがちです。

 

あるいは小さい成功に対し権利を主張する縮こまったクラスタを形成し、成長から目を背け、楽をしようとするのが人間というモノですから、私は「ソノリテ」という空間を常にチャレンジングでありオンリーワンなモノにするため、組織を常に挑戦型に仕向ける全体進行を司るのみとします。


別に「かき混ぜる」という事だけを役割とするわけではなく、そこに生まれる頭脳の動きこそがイノベーションに向かう頭脳の活動になるはずだと思うからです。


私はソノリテが「頭脳の動きがイノベーション型になるような多様性組織」であり続けられるよう会社を運営していきますので、皆さんはプロアクティブにそれを利用し、会社の理念である「社員の成長」を実現してください。

 

それはきっと皆さんや皆さんの組織コニュニティが新しいプロジェクトに常に挑戦するというスタイルで事業に落ちるでしょう。その事業が事業然としてくれば、その事業体は会社として独立することになると思います。

 

ですがその独立が「こじんまりした小さな成功」というイノベーションのジレンマに陥らないように、私がソノリテという方法論で上空から統治し皆さんに良質な共鳴が生まれるように努力します。

 


■2020年に期待しているモノ

 

「自社商品やサービスを企画・開発・販売出来る会社にする」動きの中で、すでに皆さんから、2020年に期待出来るモノが沢山提案されています。


当社が「働き方改革企業」として活動してきたノウハウをさらに加速させるパッケージ群として、「C.O.D.Y..(会議改善AI)」「ほたる(働く場所と時間の自由度向上)」「PacciPacci(褒め合いで社内Know Who)」などで、これらが日本企業に提供出来る付加価値は高く、導入も簡易ですから2020年にはB2B市場から一定水準以上の反響を得る可能性があると思っています。

 

これらの本格的リリースに向けて、齋藤は最終責任者として強度な(最悪の)関所レビュアーとなっていく覚悟です。私も必死で各分野について勉強しますので、チームの皆さん、特にプロダクトオーナーの皆さんの突破力に本当に期待しています。共に頑張りましょう。


その他「女性活躍」を主題にしたメディア展開や、「人財不足に対応する企業PR用SNS向けビデオを代金後払いで制作」するサービス「ポピカルビデオ」も2020年にお目見えするのだと思います。期待大です。


また、既存ソリューション群、Microsoft Teams(Office 365)に関する総合的コンサルティングや保守サービス(SSS:スリーエス)あるいは教育サービス(テラスク365)も好調であり、今年はさらにサポート範囲の拡大やホスピタリティの向上を行ってくれると思っています。


コンシューマサービス部門では昨年度ゲームマーケットやYouTuberの間で大好評となった「コンガラッチョ」系のビジネス拡大や、デジタルゲーム分野の新作もマーケットに投入する予定であり、また別企画ブランドからは音楽系の異質商品展開も予定されており、本当に楽しみな一年になりそうです。


これらはすべて「頭脳集団」たる皆さんが頭脳を振り絞って考え、回りの有志が支えて出してくれた結果であり過程です。

 

私は皆さんの頭脳に対し課題提起するストレッサ―となりながらソノリテの頭脳活動を支援します。その後それらが「Sonorite Strategic Steering」のカタチとなって社内共鳴しだす事を未来像として導いていくつもりです。

 

 

■多様性組織の「居心地の悪さ」を脱却する「心理的安全性」の方向性

 

さて今からは少し働き方に関する話をします。

 

先に少し「心理的安全性」という言葉を引用しましたが、齋藤はヒネクレ者ですので、心理的安全性はGoogle社のポジショントークだと思っています。

 

ですがこの言葉には人を引き付ける魅力があることは認めざるを得ず、時代性的に人々が組織に「安全性」を求めているのは事実であろうと感じます。

 

つい先日行ったソノリテ年末納会である社員が私に「私は仲良しクラブの雰囲気が苦手なんですよね~」と言いました。また別の機会にある社員が私に「ソノリテはプロフェッショナルの集合になっていない。中庸な社員が仲良しクラブを作って馴れ合いをしているだけだ」と言いました。


「オープンゾーンでの雑談のレベルが低すぎ、仕事の邪魔だ」という人も居ましたし、「今のソノリテに自分のビジネスパートナーを連れて来るのは恥ずかしい」とまで言う人もいました。また「お客様の目に触れる場所であのようなだらしない業務姿勢を許して良いんですか?」と言う人もいます。

 

正直言うと私自身は、彼らの意見に近いものを持ちます。

 

残念ながらまだ現在のソノリテは、多様性を高度にインクルード出来ている風土ではありません。

 

私が思う事を説明する為に、例として組織と社員の成長を下のようにモデル化してみます。

 

 レベル0)イヤイヤ働かされているし、組織も助けてくれない
 レベル1)イヤイヤ働いているが、組織には助け合いがある(人間関係が良い)
 レベル2)働く事は好きで、気の合うヤツと働きたい。嫌いな人は助けたくない
 レベル3)働く事は好きで、プロ同士高度に高め合いたい

 

上記のモデル化では、ソノリテは今、レベル1.5くらいなのではないかと思います。

 

よって

 

 a)レベルの下の方の人を、うまいこと仕事出来る環境に連れて来る人
 b)レベルの上の方の人だが、レベルの下の人に巻き込まれたくない人

 

が混在し、b)の人が「うちの会社は私が居るべきレベルに達していない」という不平を感じるというわけです。しかしそこにはa)の人の努力があることを軽んじてはいけない。

 

そしてb)の人が思う事は、きっと
「齋藤はなんで、会社をプロ集団化すると言っておきながら、a)を排除しないんだ」と思って、私に苦言を呈してくれているのだと思います。

 

私はb)の人に近い価値観を持っていますから、正直言えば私も本件についてはぐっと堪えていました。

 

堪えるのには意味があって、今、まだソノリテのレベルが1.5だとするならば、1.5の同質性の高まりによって「心理的安全性」を築き、「組織に助け合いが有る」事を選ぶべきステージを選択した方が、会社全体のパフォーマンスが維持できたからです。私の個人的な価値観で経営判断して良いわけではないから、です。


つまりa)の人の努力貢献によって現状のソノリテは動いている。

 

ですが、今後ソノリテはさらに、個の付加価値を「給料1.8倍」まで急速に上げ、「頭脳集団」が多様性の中でオープンイノベーションを起せるカルチャーにまで成長させねばならないので、2020年はこのカルチャーを破壊します。


やや、「b)の人」が今まで持ってきた職場へのフラストレーションに応える形をとります(ちょっと早いような気がしますが、やります)。a)の人はこれを危険な変化(職場の心理的安全性の崩壊)と見られると思いますが、出来るだけ視座を高くしていただき、徹底的に哲学していただくことを期待します。

 

ちなみに、「齋藤が強権的にやる」ということは、出来るだけ行いません。皆さんの
中からカルチャーが生まれて来るように行っていこうと思います。

 

そして重要な事はここまで(いわば堪えて)培ってきた「組織に助け合いが有る(aの人の努力)」を残した形で、その上にさらに一段階上がるようにするために、カルチャーが生まれる仕掛けづくりを、齋藤の方で行っていきます。

 

要するにa)の人にもb)の人にも「職場心理的安全性」を感じてもらうための組織
作りをします。

 

この話について、まず私が2020年以後、ソノリテ組織運営において「今後、当社が向かうべき社員に対する心理的安全性の確保」という話題における重要だと考えるキーワードを以下に示します

 

  1. 職場のポリコレ
    会社は働く場所です。働く時に重要なステイクホルダーは「お客様」です。

    私は今まで「一部組織の(いわば低次な)心理的安全性」を担保することを優先し、「楽しい雰囲気」を壊そうとはしませんでした。

    が、ソノリテがより高次の組織になろうとするためには、以下のカルチャーが生まれるべきだと考えます。

    ・働こうとする人に雑音を与えない(親密さを持ちたいなら他所で)
    ・お客様に不快感を与えない(気楽な雰囲気は顧客対応に相応しくない)

    オープンゾーンはソノリテが経営するレストランだと思えばわかりやすいと思います

    だらしなく私用物が散乱していたりすれば、そんなレストランには誰もいかないと思いますよね。もし今、例えばある種のa)の皆さんにとって、ソノリテに必要なのは同質性的「居心地の良さ(心理的安全性)」だと思っているとしたらそれは間違いで、その安全性は向上心に向かわない。その安全性は

    レベル1:いやいや働いているが、組織に助け合いが有る。

    を産むだけのものなので、早く卒業しなければならない、という「空気」を皆さんに作っていただきたい、のです。

    「その脱ぎ捨てた靴、お客様がここを通ったら不快に思わないですか?」
    「その場所に私用傘を干している行為は、社内にだらしなさを産み出しませか?」
    「その音楽を掛ける事によって、この組織が幼稚に見られはしませんか?」
    「その雑談は、そのカルチャーが嫌いな人にとって、害悪ではありませんか?」

    そういった自問自答や声の掛けあいが、これからのソノリテのポリコレをより高次なものにしていく、それを私は期待しています。

    この期待に応えてくれない人は恐らくいないと思うのですが、ただ人間は習慣の動物であり人は既得権益を手放すことを得意としません。高次のポリコレを指摘されたらなんとか自分の正当性を示すために反駁的ポジショントークをしてしまうでしょう。

    それらすべての「皆さんでは手に負えない事実」があったら私に報告をして下さい。

  2. 細密なハラスメント分析とゾーニング
    私は昨年末から、会社のコンテンツ制作の基盤をAdobe STOCKにしていただくよう皆さんにお願いしています。

    この小さな動きは、ソノリテが産み出す制作物が、国際的な基準からみて細密なハラスメント(ジェンダー的、宗教的、人種的、カルチャー的)に配慮が行き届かせているモノであることを、コンテンツ選びの面から支援する為です。

    日本人はやはり島国的でありドメスティックな文化圏の育ちですから、私も含めて国際的な文化への配慮が不得手です。よってグローバルにコンテンツ提供しているAdobe STOCKを利用すればAdobeの評価基準の手を借りる事が出来るでしょう。というお話です。

    例題を出せば例えばこういうお話です。

    大坂なおみ選手「次は私に相談して」
    https://www.bbc.com/japanese/46985554
    「笑ってはいけない」浜田の黒塗りメイクが物議https://www.huffingtonpost.jp/entry/history-ofblackface_jp_5c5d586ae4b0974f75b1a880

    上記例は差別の事例ですから話が明快ですが、私も含めソノリテはこれからもっと上級の仕事を行っていく企業となるために、あらゆるコミュニケーションにおいて上質であることを知らなければならないと思っています。

    が、私は「不寛容社会」には反対の立場です。よってソノリテが産み出すコンテンツやコミュニケーションを、「誰が見ても反対しない物」にしろと言っているわけではありません。また社会は「誰が見ても反対しない物」だけでは成り立たないとも考えています。

    ですのでソノリテの「頭脳集団」である皆さんには、世の中の常識に疑問をもちアンチテーゼを提示していったり、時に世の中のタブーに「上質に」切り込んでいくような戦闘的なスタイルを検討もしていただきたいと思っています。

    私はデジタルゲームがあまり詳しくないのですが、今年ソノリテの新たなチャレンジとしてゲームをローンチすることになるでしょう。そしてそのコンテンツの重要な部分として「二次元の美少女」がデザインされています。

    これで私達の会社は
      ・大企業向けITコンサルタント
      ・グラフィックデザイナー
      ・アナログゲームクリエイター
      ・デジタルゲームクリエイター

    達が同居し、異なる文化圏を共鳴させ合いながら新しいモノを産み出していく「だれも見たことのない会社」にさらに成長します。

    が、(これは例えば一例ですが)「二次元の美少女ゲームキャラクターが戦う」が万人に好意的に受け止められるかといえば、そういう捉え方はしないほうが良く、それは社内においても同様です。ですから例えば「美少女ゲーム」の開発は今年からゾーニングすることを検討します。チームの皆さんと相談をします。

    これから社内の多様性を完全尊重するソノリテであるべきで、たとえそれが業務内容であったとしても、「見たくないものを見ない権利」を社内で完全に尊重し合える我々であるべきだし、それは先にも別項で言いました「自分が楽しい事を公然でやっていいわけではない」という次元にソノリテは高まってきたという事です。

    ですので私たちはより「ゾーニングされた職場空間」を必要とするでしょうから、私はそれを実現していきます。また、社内交流を目的とした私語や、職場空間に流れるべき音声、音楽、そういったものもすべて、「あらゆる人に配慮する」という感覚の高さが必要になります。

    よっておそらく業務の空間で業務以外の会話をすることは極めてリスキーだと思えるようになるはずです。あるいは社内SNSなども「個人発信か、公共的空間か、同好の人の集いか」をよりゾーニングしたスレッドの必要を感じ、その運営能力、私語能力の高さを必要とするはずです。

    皆さんはただ「他人を尊重する」をしながら、「自分もまた尊重される」空間作りをすることに協力していただければ問題ありません。むしろ私は尊重しあえてこそ、それぞれのプロフェッショナルが「タブーに挑戦する」ような行動が起こせると思っています。

    ですから私は会社にもう少しゾーニングされた空間を増やします。ただし、当社は多様性をもったプロフェッショナルが共鳴してこそ「当社らしさ」を産み出せる会社ですから、このゾーニングの「塩梅」については齋藤に設計させてください。

    時間はかかるかも知れませんが、必ず実現します。
     
  3. 自尊心が傷つかない組織
    最後に自尊心の話をしようと思います。

    先のタイプb)の人の中には、組織より受ける「自尊心への攻撃」に苦しみ悩んでいる人がいます。例えば以下のような例です。

     ・年長者より年功序列的扱いを受ける
     ・マンスプレイニング的扱いを受ける
     ・年少者より無礼な扱いを受ける
     ・職場同僚に人格否定される
     ・セクハラ・パワハラなどの被害にあう
     ・ただただ傷つくのが嫌だ

    年功序列」「マンスプレイニング」等については日本組織の悪しきカルチャーであり、齋藤もその「日本組織の悪しきカルチャー」で生きてきた世代であるので、私も皆さんからの指摘を受けながら、成長するつもりです。

    その成長の意思表明としてシンボリックに実行しているのは、フラット組織化です。

    当社は2018年に組織を撤廃しました。厳密に言えば組織階層を撤廃しました。

    ですので皆さんの中に「序列」があるとすればそれは恐らく「仕事が出来る、出来ない」という主観的な物と、あとは「(プロジェクトの)リーダーかメンバーか」というモノだけのはずです。

    封建的文化ヒエラルキーは組織の序列を必要とし、日本文化には年功による序列という見えざるルールが存在しますが、当社にはありません。

    ましてや男尊女卑の類は絶対に存在してはいけません。これらの存在を全員で否定しながら、命令が無くとも自主的に動け、繋がりあえる組織であり続けましょう。

    逆に年少者からの無礼な扱いは、慣れの問題かも知れません。本当の「無礼」であればそれはコミュニケーション能力の問題で、その人は誰とも仕事が出来ず、当社ではパフォーマンスが上げられない人間になっていくでしょう。

    セクハラ・パワハラの被害については会社として過去も顧問弁護士などと協調の上、個人情報の取り扱いに万全の注意を払いながら塩田取締役が対処を行ってくれています。

    この問題について当事者ではない社員の皆さんは往々にして「一方向の論しか聞き得ない第三者」であり皆さんが何らかの人道的対処をする立場になることは不可能です。むしろ第三者の正義感が別の被害を産み出す場合もあります。問題を感じたら経営に相談をお願いします。本当にお願いします。

    最後に、「ただただ傷つくのが嫌だ」なんですが、当社の理念は「社員の成長」ですので、No pain No gainという考え方から、恐らく「傷つく事」を恐れている人にとって、不寛容な組織であるべきだと思っています。

    私は当社のコミュニケーションの理想は馴れ合いではないコミュニケーションで社員同士の共鳴が生まれる事だと思っていますが、「傷つけあうこと」だけを恐れて何も生み出さない、何も成長出来ない組織であるなら意味を感じません。

    例えば先の「年功序列」というテーマであるなら、何の意味も持たずただ歳が上だというだけで偉そうにする人がいたとしたら、皆さんはその人に(良質に)傷ついて欲しいと思いませんでしょうか?「自分が間違っていた」という気付きを、傷つきと共に心に深く刻んで欲しくはないでしょうか?

    そのような「正しい傷つけ合い」のようなものは有るはずで、それを望む人にとってソノリテは道場であるべきで、それを望まない人にとってソノリテは何らかのハラスメント的「望まないストレスの場」であろうと思います。

    したがってソノリテは2020年以後、

      ・悪しきカルチャーから脱する
      ・慣れ、免疫の問題、成長機会を得るために自ら自尊心を戦わせることができる場

    に、したいと思います・・・が、問題点もあると考えています。

    言葉を選ばずに言いますが、私の世代(齋藤は今年53歳です)から見て、これからの若い世代の人達は、等しく「自尊心を傷付けられることに弱い」ように思います。

    この感覚は
      ・齋藤の単なる老害(年寄りは若い人を必ずそう見る)
      ・時代の変化や世代的感性の問題
     など、色々な理由が考えられます。

    それにそもそも「自尊心を傷付けられること」は社内では無くとも起きうる事柄だし、「自尊心を傷付けられることに弱い感受性」が産み出す何か素晴らしい可能性を十把一絡げに「成長出来そうにないからNG」と決めつける事に齋藤の横暴を感じています。

    ですのでソノリテで働く選択肢の中に「そうではない人に、そうではない働き方を提供する」を設け、具体的には

     ・いかなる理由があれ自尊心を傷付けられたくない人には、自尊心の強化を強要しない場、区分け

    という事を考えてみようと思います。

    本件については今後、いろいろな意見(特に自分は自尊心を傷つけられることに弱いが成長したいとは思っている という人からの意見)を聞き、具体的なアクションに結び付けて行こうと考えています
    (ぶっちゃけ今齋藤は頭の中にアイデアがありません:これが問題点です)

ここまで1)2)3)と着目してきた内容について「これからのソノリテが定義する職場の心理的安全性」について纏めます

 

まとめ1:「職場のポリコレ」についてはフォーマルな文化が定着するまで指導役、
     あるいは裁き役を齋藤が引き受けます。が、本質的には社員の皆さんの
     互助によるカルチャー作りを期待します。
まとめ2:職場内のゾーニングを進めます。社員の皆さんには自制と自重を
     期待します。齋藤は「塩梅」を検討します
まとめ3:自尊心について「成長の道場」あるいは「望まない居場所」であるのかを
     ここに区分けできる何かを作っていきます

 

上記のまとめ1.2.3がソノリテが定義する「職場心理的安全性」です。この環境に不具合を感じるようならばソノリテに居るべきではないでしょう。

 


■リーダーシップ

 

ソノリテは自主性を尊重し、自主性によって運営される組織です。これからもその形式はしばらく変わらないでしょう。

 

よってソノリテには会社が設置した部署はなく、会社が任命した組織長という役職も存在しない。


会社が誰かに組織やミッションを任命(命令)するということはなく、社員の提案によって事業が立ち上がり、社員が組織するコミュニティやグループによって仕事が推進される。

 

しかし社員が組織するコミュニティやグループ、あるいはプロジェクトにおいて、リーダーは常に必要であり、私はこれからもリーダーのリーダーシップを高く評価していきます。


「私達のグループにリーダーはいません。みんなが平等です」なんていうクラスタに私は仕事を任せられません。

 

そしてリーダーシップ論はいくつもありますが、私は「リーダーシップは学んで得られるものではない」とする考え方が好きです。育ちや天性みたいなものが多分にあると思います。


私が見る限りソノリテ内に「リーダーシップ」を持っていて戦力たるリーダー経験を持っている人は5人もいません。でもリーダーシップの取り方にも色々とあると思いますし、皆さんの可能性を否定する気もありません。時代の変化もありますから。


ですから「自主的にリーダーをやること」を高く評価していきます。リーダーをやることの意義は山ほどあり、リーダーをやることによって成長出来る機会も劇的に増えるからです。

 

ここまでを纏めると

  • ソノリテは今後も「おまえがリーダーだ」と任命するような事は出来るだけしないよ
  • 自主的に「リーダーやります」という人を高く評価するよ

です

 

今年は初の試みとして、外部講師をお招きしてリーダー向け研修を行います。リーダー研修の取り纏めは社内から私が抜擢します。

 

ソノリテでリーダーをやる事はとても大変だと思います。会社としては何らかの支援を、リーダーに対しては別格で行っていきたいと思います。外部講師などの刺激を受けながら、レベルの高いリーダーシップを目指して行きましょう。

 

まあリーダーシップを評価するというお話は、これくらいにします。わかりやすいから。

 

ここからは「リーダーシップには興味が無い」という人について話します。

 

「リーダーシップを高く評価する」というと「リーダーシップに興味が無い人は高く評価されない」と考える人がいます。はっきりいって被害者意識高めのリスクヘッジ型思考だと思います。だれもそんな事は言っていない。


世の中はリーダーだけで回っているわけではありませんね。リーダーだけの会社なんて稼働する訳が無いし、そんな話は誰もしていない。

 

ところで私自身もとても難しいお話だと思っているのですが、皆さんは今まで生きて来て、自分でリーダーを選んできたでしょうか?

 

選挙に行く、投票する、部活のリーダーを推薦する。など、まあ、無くもないのかも知れませんが・・・日本人の標準的な状況としてはだいたい、誰かに「この人がリーダーだよ」と言われて、その人の下につく・・・というコミュニティへの参加が基本だと思うんですよね。


皆さんはそんな状況の中で、リーダーに対し何をしてきたでしょうか?

 

よく「サラリーマンが飲み屋で上司の悪口で盛り上がる」っていうのを目にします。

 

その人達はきっと、会社の人事から、部署異動を命じられ、その部署の上司がXXさんだった・・・みたいなお話なんだと思います。

 

自分で選んだ上司じゃないのなら、そりゃその人の言う事を聞きたくないでしょうし、文句を言うのも仕方がない・・・

 

だからソノリテでは組織を無くしました。コミュニティは自分たちで作ってください。自分たちで作ったコミュニティなら、その組織やリーダーに対して不平、不満はありませんよね・・・

 

というような説明を、私は去年までして来ました。

 

ですが、それは本当でしょうか?

 

自分で選んだリーダーなら、本当に「不平、不満はない」のでしょうか?

 

そんなワケはないですよね。リーダーだって皆不完全な存在ですし、間違える事だって沢山ある。

 

私は社長という役割、つまり会社のリーダーですが、私の采配だって間違いだらけだと自覚しています。


ではそんな私にとって、どんな人がチームに居てくれたら嬉しいか?

  1. 私の機嫌を取る事を最優先に忖度してくれる人
  2. 私の問題課題や弱点を解決してくれる人
  3. 私の問題課題を飲み屋やSNSで拡散し発散している人
  4. 私の問題課題を私に提起し具体的解決策を一緒に模索してくれる人

さてどれでしょう・・・と考えれば答えは簡単で2)4)の人です。

 

ですから私は皆さんが1)や3)の人であれば悲しみ、場合によっては評価を下げたりもします。

 

したがって「リーダーシップに興味の無い人」にとって、私が貴方に求めるモノは2)や4)の姿勢です。むろんプロフェッショナルな立場に立っている事は大前提ですが。

 

もし皆さんが「リーダーシップに興味が無い人」だったとして「(うちの会社は)リーダーシップに興味が無い人は高く評価されない」というような思考回路に落ち込んでいたとしたらもしかしたら3)の姿勢の入り口に入っているのではないでしょうか?

 

そうでなく、皆さんが2)や4)の姿勢であるとするなら、私や各プロジェクトのリーダーからアナタの存在が高い付加価値のある存在として評価されるわけですから、その点において愚直にプロフェッショナリズムを発揮していただければ良いはずです。

 

良きGiverになる事から全てが始まるハズです。

 


■(自己流チェンジマネジメント)シマウマ・パンダ理論

 

先に約束しました「シマウマ・パンダ理論」の話をします。これは私流のチェンジ・マネジメント理論です。

 

ソノリテがこれから「頭脳集団」になっていくにあたり、先に言った通り社員の皆さんはある種の「心理的安全性の損ない」を感じているハズです。

 

理由はいくつもありますが、その一つを言語化すると「状況が良く分からない/会社の考え方が良く分からない」という感じがあるのだと思います。

 

ではなぜ、よくわからないのか?

 

例えば先の例で「ソノリテはプロフェッショナルの集合になっていない。中庸な社員が仲良しクラブを作って馴れ合いをしているだけだ」と言ってくれた社員のフラストレーションは、


(齋藤はソノリテをプロ集団にすると言っているのに、なぜ仲良しクラブを放置するのか?)というモノであり、それは結局「会社の考え方が良く分からない(言っている事とやっている事が違う)」というモノかと思います。


わからない、あるいはわかり辛い理由を説明します。

 

思考実験をします。

○思考実験の課題

  • ここに、白と黒の大量のレゴブロックで作られた、シマウマがいます。
  • このシマウマを、レゴブロックを組み直してパンダにしてください
  • 多少ブロックを追加したり、減らしたりしても良いですが、基本的にはシマウマを構成していた白と黒のブロックをすべて使って、パンダにしてください。
  • 【重要】シマウマは生きています。生きたままパンダに変えてください。

こういう思考実験です。

 

この問題の肝は、もちろん「シマウマは生きています」という所です。シマウマは生きているので、ブロックをすべてバラして部品状態にすることは出来ません。死んでしまいます。


ということは、皆さんは少しずつブロックの位置を変えながら、生きているシマウマをだんだんとパンダにしなければならない、と言う事です。

 

たとえば問題の無さそうな、パンダの耳の部分などから作り変えて行くのも良いかも知れません。例えばシマウマの足の部分から部品をとってしまうと、シマウマの大切な足腰にダメージが有りますから、その時期にライオンに襲われたら、逃げられなくなるかも。

 

さてどこからどうやって、少しづつ、シマウマをパンダにして行きましょうか?

 

重要なのは、「中間のシマウマ・パンダ状態」をどう形成するか、ですね。

 

一気にパンダにすることは出来ませんから、何かを犠牲にしつつ、でも重要な何かは残しながら。ステージによっては「ほぼシマウマ」ステージによっては「だいぶパンダ」みたいなステージングを検討しながら、変更していく。時には急に現れたライオンの為に、いったんシマウマに戻すような事もやりながら・・・

 

この思考実験を真剣に考えていただけたなら、チェンジ・マネジメントの「難しさ」もご理解いただけるでしょうし、その過程における「難解さ、理解の難しさ、不整合さ」なども察していただけるのではないでしょうか。

 

まあ、何しろ、簡単ではない。


私だって、例えばブロックのように会社をバラシてしまって、それから理想の形に再構成すれば早いという事はわかっている。でもそれは成長ではないし、現実世界にはゲームのようなリセットボタンは押せない。ましてや現実はリセットマラソンをやればいつか強いカードが手に入るといったような簡単なルールではない。


ですので私が短期間で本気で「成長・変化を遂げる」として行っているオペレーションは、皆さんから見て「難解、不整合」なシマウマパンダであろうことは察します。

 

ここで言いたい事を纏めると

 

・皆さんが成長変化の途上において会社に心理的安全性を感じられない事があったとしたら、その根源はシマウマパンダ理論みたいな感じだからかも

 

という事でした。

 

そしてさらに言うと、

 

・なるほど、それで理念と実際の不整合などが起きているのか。納得だ

 

と、感じられるか?

 

・そんな会社嫌だな~

 

と感じられるか

 

これらは皆さんの変化に対する免疫や指向性などによると思います。

 

「嫌だ」と思うなら皆さんはこれから先も続くソノリテの変化や社員成長に向かうストレスに「適していない」と思います。「嫌だ」と思ってそれを乗り越える事にポジティブになれないとしたらそれは不幸で、皆さんの似合う職場はソノリテ以外にあるでしょう。

 


■どうやって自分の脳を「働いている状態」にするのか?

 

さて続けて働く場所の話をします。在宅勤務などの話だと思ってください。

 

言わずもがなソノリテは今後も「時間、場所の制約の無い働き方を提供する」会社にしていきます。

  • 満員電車のストレスを感じなくとも働ける働き方
  • 「定時」のような時間軸に縛られない働き方
  • 自分のライフスタイル(例えば育児、例えば通院)を主に、それ以外の可処分時間を「働く」に充てられるような働き方

これらの実現を目指していきます。

 

しかしこれらを目指すにあたり、いつも以下二つの問題に直面します。

  1. 労働法との適合性(法律がダサイ)
  2. 社員が自主性の高いプロフェッショナルになっているか

ソノリテが先進的働き方改革企業である為に、私はこれからも上記2点と闘って行きます。

 

そしてここからは働く場所の話というよりも、頭脳をどうやって働く状態にするのか?というような話をします。

 

私が思う、私達の会社が理想とするような「自社商品やサービスを企画・開発・販売出来る頭脳集団」における「働き方の理想(とくに企画段階)」って、はっきりいって

  • 基本、(PC、スマホ、あるいは取材と称して)遊んでいる
  • ひらめいたり、ゾーン状態になったり、集中できる状態になったらワーッとやる


こんな感じなんだと思います。(これってたぶん「売れっ子作家」みたいなイメージ)

 

ですがまあ、だいたいの大人は「結局そんな風に自分は働けない(働いたところで成果は出せない)」ということも知っているし、仕事にはかならずコミットメントが必要なので、成果物(とくに締め切り)をコミットしなくていい仕事を選べるほど凄いプロフェッショナルは、頂点の一握りてあることはわかっています(自分の納得のいく作品が出来たらアルバムを発表するミュージシャンのような生き方が出来ますか?という話。普通は誰かに頼まれたことを頼まれた期日までにヤラナければならない)

 

ですから普通、いかに自主性の高いプロフェッショナルになっていたとしても、なんとかして自分を鼓舞し、「働く状態に身を置く」と言う事をしなければならない。

 

ましてや自己抑制レベルの低い「若さ」や「幼稚さ」があるならばモッテノホカで、「働く状態に身を置く」事を自分に課さなければ、ヒマでもないのに暇つぶしスマホゲームに脳が逃げるし、私生活との区別がつかず食欲性欲睡眠欲等の低次の要求に逆らう事が出来ない。

 

その為に会社は最適であるわけです。なんといっても衆人監視がありますから。

 

私は「ソノリテは皆さんにとってなんであるか?」と考えた時に、ソノリテは皆さんにとって「都合の良い職場」でも「都合の悪い職場」でもなく、企業理念に謳われています通り「社員が成長できる場」でなければならないと思っています。

 

当社の企業理念は社員の成長ですから、社員が成長出来る場所を提供しなければそれはソノリテではない。

 

よってソノリテは皆さんが「働く事を通じて成長」するために「働く状態に身を置く」事が如何に出来得るかという価値判断で「働き方」を提供提案していきます。

 

つまり纏めると

  • 自分を「働き脳状態」に置きたい人にとって、良い場所
  • 可処分時間で「働きたい」人にとって、リモートなどで仕事、社会参加できる場所
  • 場所的制約に捕らわれないで「(ちゃんと)働きたい」人にとって、リモートなどで仕事、社会参加できる場所

さらにここに

  • (ミッション達成のために)多様性の統合という場が提供されている

ということを、もっともっと細分化し突き詰めて考えて、働き方を提供していきます。

 

また現在ソノリテにおいて、あるいは全ての企業活動等において、働く時間の中にどのくらい「クリエイティブな意味で脳を使う時間」というのが存在するのかというお話もあります。


そもそもクリエイティブ以外にも仕事は沢山あります。クリエイティブな局面などわずかしかないと言っても良いでしょう。プロダクト化やマーケットの流通における業務などはすべて時間と相手とのコミットが必要な仕事であり進行の管理や受け身な業務の為の待機などもすべて重要な業務です。


ということは「自分を働き脳にする」という観点以外においても「時間と場所を選ばない働き方」における論点があって、例えば

  • どんな場所にいても一定量の(例えば顧客や業務相手への)コミットに対応する為、自動的に自分が「働き脳」になれる仕事

をしている人にとって、例えば通勤電車などは単なる時間と体力の無駄使いであると
言えます。

 

何れにしても其々の業務内容や成長度合い、さらにそこに、今後の成長の糧となるはずの「多様性組織内でのコミュニケーション」という観点も加え、段階的かつ個別に多様な働き方の提供を行っていきます。

 


■SCS(Sonorite Creative Satellite)について

 

今年(2020年)の5月末日をもって、SCSを終了させます。

 

SCSは2017年5月に、以下の目的をもってスタートさせました。

【SCS目的】

  • MMD活動や非日常活動の為の空間
  • 社員が職場から逃げ出したい時のコクーン
  • 実況放送等が通常執務や残業に影響している現状を打破
  • 各拠点の設備の移動先
  • 広報的利用
  • MMD利用促進

これらの目的に対し、実績を出してくれました。ここまで運用してくれていたセンター長に感謝感謝です。

 

そしてこれからソノリテがさらに高度な頭脳集団となり、先から述べているような「プロフェッショナルの多様性が統合された組織」になるにあたり、SCSの当初の設立目的であったいくつかの要素が、今度は逆ザヤになってくるステージとなりました。

 

具体的に言うとこれからは皆さんをよりプロフェッショナルとして扱いますのでコクーンの必要性も無くなりますし、職場内のゾーニングや社員皆さんの意識の高さにより「誰かの業務が誰かのモチベを落とす」ような事は無くなるという事を期待しますので、上記のような「場所の提供」をむしろ無くし、本社なら本社にて混沌を作りだす方が有益で、皆さんの成長に繋がるからです。

 

クリエイティビティは今後も伸ばしていきたいので、ゲームや様々な刺激的な機材の
ある空間は本社内にもたらしていきます(もうわかると思いますが、誰かが何かを創造する為にSCSを占有していたら多様性統合に繋がらないですし、複数人でSCSを使う局面もメンバーが硬直化している)

 

すなはち創造的破壊の一環として、SCSを終了します。

 

皆さんナルハヤでSCSにある私物を持ち帰りましょう(私の私物が一番多いというのは承知です)

 


■みなさんの会社にする

 

そろそろ纏めます

 

私がここまで書いてきた事で、みなさん何となく

  • ああ、少しゾーニングとかを始めるんだな
  • 「マッタリと仲良しクラブ的ぬるい空気」がそろそろ許されなくなるんだな
  • それでいて今までより「他の仕事をしている人ともっと接点を持て」みたいな事が言いたいんだな

って感じが、少しわかってもらえたかと思います。

 

当社のような社風を持つ企業において、「働き方改革」機運はとても好機であり、先駆的に取り組んできたことが実を結んでいるし、これからもソノリテは働き方の改革に実践的に取り組んでいきたいと思っています。

 

もちろん誰かの真似ではなく、自分で考えた自分たちの為の「働き方改革(社員の成長の為の改革)」です。

 

働き方改革」は皆さんの意識の通りで

  • 優秀な人にとって、働き方改革は有りがたく、産み出す付加価値を上げられる
  • 堕落したい人にとって、Taker意識が強まり、堕落が進む

といったモノかと思います(もちろんブラック企業ではないという前提がつきますが)

 

ソノリテが「働き方改革時代の特徴企業」としてこれからもオンリーワン企業であり、オンリーワン製品、オンリーワンサービスを産み出すためには、皆さんの主体性がどんどんと加速し、皆さんが高速に成長していくことが必要です。

 

私はソノリテがシマウマからパンダに高速で変容し、給与1.8倍などといった低次の目標が簡単にクリアできてしまう状況を作り出すべく、出来る限り支援しますので、どうか皆さんソノリテでの成長を楽しんでください。

 


■ソノリテ Think COLORFUL

 

最後に、

 

結局私の言っている事は、

 

  • 自立した個が、共鳴し合う事
  • 多様な個が、個性を発揮する事

 

です。

 

 社名ソノリテ(Sonorite):仏語で「共鳴」
 タグラインThink COLORFUL:カラフル(多様性)に、考えよう

 

って事です。

 

最初っから、このことしか言ってないです。

 

その事に気が付いてくれたら、嬉しいです。

 

ではだいぶ長くなりましたので、なんかもっと言いたい事もあったような気がしますが、そろそろやめます。

 

2020年も楽しみましょう。

 

From: 齋藤 和政 <k-saitou@sonorite.co.jp>