私は、自分の家が好きです。
私は、自分の家を、めっちゃリラックス出来る空間にしています。めっちゃストレスのない空間にしています。あとめっちゃ趣味の空間にもしています。
だって自分の家だしね。そりゃそうでしょ?
疲れて帰ったら、リラックスしたい。仕事以外の事に包まれたい。仕事の事を忘れたい。
そうやって生きてきました。だから自分の家には、そういう空間としての機能を期待していました。
そんな「家」で、みなさんは「仕事」、出来ます?
自分にとってめっちゃリラックス出来る空間、めっちゃストレスのない空間、めっちゃ趣味の空間である「家」で、「仕事」、出来ます?
さっきまで寝ていたベッドがそこにあり、スイッチを入れたら続きが始まるゲーム機がそこにあり、HDDに録画が溜まったビデオやネット映画を再生できるリモコンが手の届くところにある
状況の大小はあれ、大抵の人にとってそれが「家」でしょ?
そんな環境で、「仕事」、出来る?
俺は、出来ないわ~ はっきりいって。
「(どんな環境でも)集中すれば仕事は出来る」って言う人もいるけど、それって「出来る」という答えありきの発想なんじゃない?でしょ?
たまには家でも仕事モードになったりするけどね、それはね、たまに ですよ た・ま・に
まあ、私は、家で仕事は、出来ません。
「在宅勤務を上手くやるコツは、服をちゃんと着替える事」だ、そうです。面白い発想ですね。
そして真理ですね。
ようするに「仕事モードになること」ですね。通勤や出社にはそういう機能があります。
家にダンベルを買っておいても、なかなかやりませんよね。やっぱジムに行って「鍛えるモード」にならないと、体、鍛えられない。それと同じ。
会社に行って「仕事モード」になったほうが、やっぱ仕事って、する。
私は「家」で仕事しなきゃいけない時は・・・まあ最低限、やらなければ行けない事を、なんとか気持ちを作って、せいぜい1時間くらい、なら、まあ出来るけども・・・私はそんな感じ。
私は「気持ちの切り替えが下手」ってのも、確かにあるかも知れない。けれど、何しろ私にとって「家」は、とてもリラックスするスイッチ「リラックスモード」になれる場所なんですよ~
だから、私は、出来ればそこ(家)に、仕事を持ち込みたくはない。
仕事を持ち込みたくないというか・・・仕事のストレスをって感じかも知れないけども・・・
せっかく「リラックスモード」になれる家を、仕事のストレスを受ける場所にすることは、感覚的に拒否りたいわけです。
皆さんは違うんですかね?
本当に違うの?
いや、「在宅勤務がちゃんと出来る人」って居るんですよ。気持ちの切り替えがちゃんと出来る人なのかな。家で仕事をすることに慣れていて、私ほどは「むずかしい」と思わない人。
うちの会社でも、在宅勤務でキチンと成果を出している人が、います。
尊敬するわマジで。
でも、こういっちゃ悪いけど、普通の人は、「家だとダラケる人」の方が、多いと思うんですよ。
だって「家」だよ?
繰り返しますが、めっちゃリラックスしたいとか、趣味に没頭したいという要件を満たすためにチューニングしたのが「家」ですよね?
俺のような人間にとっては、「家」ほど仕事に適さない場所ってないですよ。
誘惑だらけです家は。
少なくとも俺みたいな人間にとって、もっとも仕事に集中できない場所。
それが「家」なんじゃないですかね?
・・・例えば受験勉強は家でちゃんとやってました。そういう人も・・・まあ居るでしょうけどね。
ほんとですかね?
ほんとうに、例えば受験勉強はチャンとしていたとして、でも同じ理由で、家でちゃんと仕事が出来ますかね?一日8時間もですよ・・・
私の身の回りの、多くの人に、本音ベースの話を聞くと
「家だと、やっぱ基本的にはダラける。だけど通勤のストレスや流感対策、あるいは個人的な都合を考えると、在宅勤務をうまく活用したい。」
くらいの意見や感覚を持っているようです。
まあ、普通の多くの人は、それが率直な感覚だと思うんだよね。
だから、「在宅勤務」って簡単に言いますけど・・・
そして私が、自社に在宅勤務制度を完全自由化することなんて簡単なんだけど・・・
世の中も、在宅勤務を推奨するムードですけれども・・・
皆さん、本当にどうするの?
本当に家で「仕事モード」になろうっていう気合い、あるの?
そしてそれ、どうやって実現するの?
ダラケちゃわない?
人間、一度ダラケたら、なかなか戻れないよ?知ってますよね?
本当に、大丈夫?
本 当 に、 大 丈 夫 ?
まあ、まず、それが基本的な問いです。
ですから当社は、在宅勤務を希望する本人とよく話をして、個別に例外対応の形で在宅勤務を許可しています。そんな感じ。
ではここから、得意の4分割。
社員の性質を4分割してみましょう
- 縦軸:家で仕事が
a)出来る人
b)出来ない人(俺みたいな人) - 横軸:在宅勤務を
1)やりたい人
2)(業務都合などで)やりたくない人
と分割して考えて、傾向をみましょう。
- a)の1):家で仕事が出来る人で、在宅勤務をやりたい人
この人に在宅勤務をやってもらえれば、きっとパフォーマンスが上がるでしょうね。
気質的にも業務的にも家で働けるという人から、通勤などのストレスを排除出来るんだから。この人のQOLも上がるでしょうし、会社としてもハイパフォーマンスが期待できる。
この人が「身体を壊す」みたいなリスクも減るでしょう。
当社にもこのタイプの人が何人かいますから、先の方針のように、特例的に在宅勤務を認めています。尊敬しますよホント、家でも仕事出来る人。 - a)の2):家で仕事が出来る人だが、(業務都合などで)やりたくない人
こういう人の存在は、今、あまり顕在化していませんが、もしかしたら顕在化していないことに問題があるかも知れません。
しかし「明らかに在宅勤務には向かない仕事をしている人」ばかりではなく、例えば「まだ入社したばかりで、職場の人間関係を構築したい人」とか、「今からしばらく、チームで膝詰めで議論して結果を出したいタイミング」とか、「在宅勤務をやりたくない」という状況は、さまざまなシチュエーションで起りえるはずです。
こういう人や状況の存在があまり顕在化していない中で、一様に「在宅勤務推奨」みたいな「在宅勤務をするのが正解」みたいな会社指示を出す事は、社員のエンパワーメントを損なう可能性が、私はあると思っています。 - b)の1):家で仕事が出来ない人だが、在宅勤務をやりたい人
このタイプが、大問題ですね。
とりあえずこのタイプには2パターンの人がいると思います
i)この機を利用しサボりたい人
なんだかんだ言って、ただサボりたい。まあ上手い事言って給料だけもらえればいい。とりあえず何とかして、大好きな家にいて、仕事は「しているフリ」をしておこう。脳が働いていなくても、パソコンの前にたち手指だけ動かしていれば、なんとか仕事をしているような業務ログは残るだろう。
残念ですがこのタイプが、あなたの会社に居る事が不幸ですね。サボりの確信犯なのでね。
そういう性質の人が必要な仕事は、あなたの会社の他にもあるでしょうから、転職でもしてもらったらいかがでしょうか?転職していただくなら今がチャンスです。人材不足ですので。もうちょっとしたら不況になるから、チャンスは無くなります。
ただ、「在宅勤務とは言わず、ずっと家に居たら?もう会社に来なくていいよ」みたいな言い方は、今時はパワハラです。ダメです
ii)自分は在宅でも働けると勘違いしている
このパターンもいますよね。このパターンの人の業の深さ、根の深さ。自分の良い様に理論を重ね、自分の良い様に自分の記憶を改ざん出来る。自分にウソがつけるタイプ。
まあこのパターンの人が在宅を希望するのはやむを得ないでしょうね。このタイプは例えパジャマでベッドに横になっていても「仕事の事を考えていた」と、平然と業務時間であると主張しますし、自分で自分にウソがつけますから、「なぜこんなに真面目な自分を信じてくれないのかわからない」みたいな理屈をこねるでしょう。
このパターンの人は自分の中では自分をa)の1)タイプだと思っているんですよね。自責的な観点が成熟していない若い人は、総じてこの傾向があります。
まあこのパターンの人を「時給型労働」につかせていたとしたらそれは残念ですね。本人にとっても苦痛でしょうし、会社としても管理コストが増長します。
このタイプの人にあう適職が有る、つまり「勤務に対する姿勢」が問われないようなスタイルのパフォーマンスが、その人間から産み出されているかを測るべきでしょうね。
が、私は、こういう人間の「勤務に対する姿勢を問わないパフォーマンス」(例えば閃きとか、プレゼン力とか、対人能力とか、タレント性、カリスマ性)みたいなものは、人間の集合の中でこそ発揮しやすいものが多いと考えています。
だから私の考えでは、このタイプの人間は、結局出社してこそ価値を発揮します。つまり在宅(で出来るような業務)は向かない。
ということは、結局は出社させた方が良いです。
だから時差出勤などを拡大し、なんとか出社させましょう。
きっとこのタイプは、最も遅い時差出勤時間に、さらに遅刻をして出社してきますよ。そのくせ自分の中では正当性を主張出来ると思っています。
まあ、仕方のないことです。うちの会社にも、何人かいます。 - b)の2)家で仕事が出来ない人で、やりたくもない人
このタイプは自分にウソをつかず、実直であり、会社にとってとても有益な人だと思います。そしてストレス性の高い仕事も請けてやりこなしてくれる人だと思います。
ですがこのタイプの人には、先に私が言った理由のように「家はリラックスする場」であることに強い意味を持っている人がいる可能性があります。
このタイプの人の中には公私混合が上手くなく、会社のストレスが「家」に侵入してくると、ストレスが継続してしまい問題状況になる人がいると考えておく必要があると思うんです。
リラックスできる逃げ場である「家」を、保ってあげるべき。
最悪の場合このタイプの人に、交通事情等だけで無理に在宅勤務を命じたとしたら、仕事のストレスから逃げ出す空間を、家以外に探し出す必要が出て来て、それは例えば通信手段を経ち音信不通になるというような形で現れる事だって、あるのではないでしょうか?
はい、こんな4分割。
私は「在宅勤務と社員の質」について、上記の4分割のような考えをもっています。
みなさんは、いかがでしょうか?
この4分割の人の割合や業務内容との適合性を考えつつ、当社は、オリンピックや新型コロナウィルス対応の時系列に対処療法として考えるのではなく、あくまでも会社の「働き方改革のレベル上げ」として、社内のタイプレベルの変化にしたがいながら、在宅勤務を今後拡大、公式化していくつもりです。
(時差出勤は、すでに高いフレキシビリティで実現しています)
まとめます。
私たちは「働き方改革」で、働く事に対し高い裁量権を得て行くハズです。
ITは働く時間と場所の選択肢を高め、これからも高度化していくハズです。
そんな中で「働く人」はさらに自立、自律し、自己分析を高め、働き方を自分で選択しなければ、ただただ、成長の無い堕落した存在に落ちぶれる可能性があります。
在宅勤務を哲学し、自らを成長させる働き方を見つけて行きましょう。
おしまい~