人権侵害してくれる友人はいる?それと新しいオフィスの話

■当社は公式に在宅勤務優先の会社になります

 

当社は10月から、公式に在宅勤務優先の会社になります。

 

「公式に在宅勤務優先」っていうのはどういうことかというと、緊急事態対応とか新型コロナ対応とかいうことではなく、言うなれば永遠に、在宅勤務が主だよ。ということです。

 

「新しい生活様式」とか「ニューノーマル」とか聞きますけど、「新しい生活様式に沿った働き方へのシフト」を、公式に、本格的に始めます。

 

うちの会社は家で仕事をするのが基本で、時々オフィスを利用したら良いんじゃない?みたいな感じです。

 

それを公式に運用開始します。

 

遅いような、早いような。

 

まあ、「公式に」「本格的に」となると、いろいろと検討することがあったんでね・・・この時期になりました。

 


■オフィスを変えます

 

それで、「公式に在宅勤務優先の会社にする」の一環として、オフィスを作りなおします。

 

来週から工事ですwww

 

工事中は全員在宅勤務です。まあ工事が終わっても基本在宅勤務なんですけどね。

 

なんでオフィスを作り直すのか?ってのは、前のブログ 環境の変化と経営理念・経営方針の変更点 - saitoukazumasaa’s diary でも少し触れてますけれど

 

 「働き方改革」×「新しい生活様式

 

を真剣に考えると、どうしても今までのオフィスを捨て、新しいオフィスを作る必要があるからで。

 

今までのオフィスは「コロナ前の働き方改革」に特化した考え方だったんで、そこには根底に「密」があったんですよね・・・

 


■以前の「働き方改革」には密があった。

 

働き方改革を、「社員が自由に働く事」だと、ザックリ定義すると(ザックリだなw)、

 

前のオフィス = 自由に出社し、自由に交流し、多様に刺激し合う

 

みたいな感じだったけど

 

今度のオフィス = 出社しないで、ネットで交流し、刺激し合うけれど、それ以外の事では、たまにオフィスを使う = だが、オフィスも「密」は強要しない。

 

みたいな感じにする。

 

オフィスの存在理由の本質が変わったんで、作り直すことにしたんです。

 

例えばどんな変化か、というと

 

今までのオフィスは

  • みんなが談笑出来るソファや畳スペースなどがありました。
  • みんながシェアできるウォーターサーバーやカフェサービス等がありました。
  • みんなが買ってきたお菓子をシェアしたり、釣ったマグロを捌いてシェアしたり(本当)、そんな和気あいあいとした文化が有り、そんなオフィスでした。
  • 各執務室は基本的にセキュリティ担保の為に機密性が高めでした。

 

今度のオフィスは

  • 談笑空間を撤廃しました。
  • 飲み物などのサーバー型シェアも撤廃。
  • ドリンクサービスは個別ペットボトルに変更。
  • ソファなども基本撤廃、かわりにwebミーティングなどに使用するテレフォンブースを設置。
  • また、各部屋を仕切るパーティションも、遮音性と換気を両立できるように再設計。

 

そんな風に、作りなおします。

 


■ところで会社に仲の良い人がいますか?

 

ところで、急に話変わりますけれど、

 

みなさん、同僚でも、上司でも、部下でも、取引先でも、なんならお客さんでも良いけれど、

 

会社に、あるいは仕事のフィールドに「仲の良い人」っていますか?

 

「仲が良い」っていうのは、仕事の事だけじゃなくて、趣味とか、雑談とか、メシ喰ったり、仕事以外の事で一緒に出掛けたり、遊んだり、時に喧嘩したり、そういう「仲の良さ」です。

 

「友達」みたいな感じ。

 

そういう人、居ますか?

 

居ると、良いですね。

 

まあべつに、居なくても良いと、私は思うんデスけれど。

 


■私は友達が少ない

 

ちなみに私は、昔から、あんまり友達と呼べる人は、いないです。

 

小学校の時に「ともだち100人できるかな」っていう歌がありましたよね。今でもあるのかな?

 

あれ、なんなんでしょうね?

 

友達って、居なきゃいけないんでしょうか?

 

ほんと、嫌だわそういうの。そういう考え方。

 

例えば大学生の頃なんかは、昼飯を一人で喰っていると、「友達のいないヤツ」みたいな扱いになったりして、それってなんか「さみしいヤツ」みたいな扱いで

 

あれ、嫌だったな・・・

 

まあでも実際、私は友達と呼べる人が少ないんです。

 

他人に心を開かないというかね。今でも。

 

だから、そんな私の数少ない友達が登校しない日は、学食で一人でメシくってました。

 

いいじゃんね~別に。

 

いいんじゃね~友達なんていなくて~

 

俺はそう思うタイプ。

 

むしろなんか、「群れてる人達」が嫌いと言うか、群れる事に対して嫌悪感があるというか・・・

 

あ、いや、俺の話じゃないですね。会社に仲の良い人がいますか~って話でした。

 


■良い事だけど、ヤバイ事。

 

改めて、みなさん会社に仲の良い人がいますか?

 

「会社に友達がいますか?」って感じで捉えてもらってもいいデス。

 

あるいは「家族付き合い」みたいな感じの・・・同僚や、先輩や、後輩や、または
人生のパートナー候補とか・・・そういう関係の人、いますか?

 

もし居たら、それはとても良い事だと思います。

 

でも、とても良い事だとは思うけれど、ここで勘違いしてはいけないのは、

 

「会社の付き合いってのは、友達、家族同様」

 

だと、決めつけないことですね。

 

決めつけないこと です。

  • 会社に仲の良い人がいる

は、いいけど

  • 会社の社員は仲良しであるベキだ
  • 入社したからには他の社員と仲良くしろ
  • みんなが仲が良いのが良い会社だ

は、これは、ヤバイです。

 

もしアナタが組織のリーダーだったとしたなら、

 

「家族・友人みたいな社員との関係」こそ、社内の円滑なコミュニケーションの姿なんだ!

 

と、思っていたら、

 

そう、決めつけていたら、

 

それは、ヤバイですね~

 


■会社の付き合いは家族・友人同様、ではない

 

もし会社の付き合いってのを、「家族・友人みたいな社員との関係」と考えているのだとするなら、

 

それはすごく「仲良くなること」に、重点が置かれていますね。

 

仲が良ければ

  • 楽しい、気が楽(らく)
  • 助け合える。気を使い合える
  • 愚痴を言い合ったり、本音で語れる

まあ、いろいろな良い事があるのでしょうけれど

 

でもですね・・・「家族主義」「友情主義」みたいな、「密」な関係性を、その延長線上に伸ばしていくと、

 

例えばコミュニケーションが、以下のような感じになりませんか?

 

「おい、一杯行こうぜ」
「おれの酒が飲めねえのか」
「おまえもそろそろ恋人の一人や二人つくれよ」
「髪切った?カワイイね」
「バカやろうそれでもわが社の社員か!」

 

って、なっちゃいません?

 

わかりますか?

 

これ、みんな、家族・友達だったら、言っても良い事ですよね

 

でも家族や友達じゃないんだから、ダメですね

 

会社の付き合いってのは、家族でも、友達でもないんだから、これダメです。

 

ハラスメントです。

 

それが、「働き方改革」の、基礎です。

 


■そうはいっても家族主義、友達主義

 

でもですね・・・

 

やっぱり日本の組織ってのは、まだまだ「家族・友達みたいな人間関係」をベースに、考えられているところがあるように思います。

 

なんというか

  • まず、仲良くなる
  • 仲良くなれば、良い仕事が出来る

みたいなね。

 

「親睦を深める」みたいなね。

 

本来、仲がいいかどうかなんて、仕事には関係がないはずじゃないですか?

 

でも、なんか違う。

 

仲がいいと話がスムーズで、そうじゃないと、なんかギクシャクする。

 

んな、アフォな

 

でも、実際にそういうことは、沢山起きている

  • 経理と仲が良いAさんが、話をつけてくれた
  • 仲良しのBさんになら、この仕事を頼みやすい
  • CさんとDさんは犬猿の仲だから、同じ会議に呼んじゃダメ

とかね。

 

んな、アフォな・・・って話が、実は会社の中では沢山起きている。

 

じゃあ、会社の中の社員がみ~んな仲が良い会社なら、良いんじゃない?

 

まあ、確かに。そりゃそうかも、だけど。

 

だけど私は

 

みんなが仲の良い組織ってのは、幻想だと思います。

 

現実は、仲良しでもないのに、会社の同僚っていう理由だけで、「友達みたいなコミュニケーション」を求められる。

 

そしてその延長には、対人関係のストレスや、ハラスメントが起きている。

 

そんな息苦しさが、多いように思います。

 

会社の人間関係は、友達みたいな人間関係では、ないにも拘わらず、です。

 

日本人のDNAに、深く刻まれている、「仲良し」みたいな関係性を「正」とする所が有って、それが未だに、組織に存在している。

 

でもそんな「仲良し組織」なんてのは、ない。

 

みんなが「仲良しのふり」をしているに過ぎない

 

 

■会社に仲の良い人がいますか?

 

さてここで、最初の質問に戻ります。

 

みなさん、会社に、同僚でも、上司でも、部下でも、取引先でも、なんならお客さんでも良いけれど、

 

仕事場に「仲の良い人」って居ますか?

 

居たら、良いですね。

 

でも、それは全員じゃないですよね?

 

そして、例えば会社の上司には、「仲の良いフリ」を、していますか?従順な人を、演じていませんか?

 


■でも同僚が友達なら、良いんじゃない?

 

もしアナタに、仕事場に「仲の良い人」がいるのなら、それは良い事ですね。

 

会社の上司、部下、同僚などが、「仲の良い友達」ならば・・・何をやっても良いですもんね。

 

確かにですね、「会社の人間関係は、友人みたいな人間関係ではない」のですが、

 

でも、「会社の同僚と友人みたいな人間関係を構築している」ならば、ハラスメントしても、イインデス。

 

「おい、一杯行こうぜ」
「おれの酒が飲めねえのか」
「おまえもそろそろ恋人の一人や二人つくれよ」
「髪切った?カワイイね」
「バカやろうそれでもわが社の社員か!」

 

ってのは、「ナカノイイ友達みたいな同僚」に対して言うなら、イインデス。

 

あるいは「家族同然で付き合っている部下」に対しても、(それが上司側の勝手な思い込みじゃなければ)イインデス。

 

でもですね、

 

まずそれって、幻想ですよ。

 

本当に仲の良いグループなんて、せいぜい2~5名くらいまでが限界ですし、

 

みんな無理をして、「仲の良いフリ」をし合っているに過ぎないはずです。

 

「いや、俺はそうじゃないな。俺はすごく、密着した人間関係が好きだし、縦社会とか、俺は全然良いと思うよ。」

 

そんな人、未だに、いる。

 

「体育会系」みたいな事言ったりしてね

 

その「息苦しさ」を壊し、新しい関係性を作りこむことも、働き方改革の命題なわけなんです・・・

 

 

■仲の良い組織は良い組織

 

ここまでの整理

 

この「幻想」の話をしますけれど・・・

 

幻想とは言え、みんなが仲の良い組織がもしあったとしたなら、これはもう「良い組織」ですよね。

  • 社員がみな、仲が良くて、笑顔が絶えない
  • 時に度を越して厳しく叱ったり、言いすぎる事もあるけれど、それらはみな「相手を想って」の事で、言われた方も「なかのいい家族みたいな」相手になら、素直に聞ける
  • 大きなピンチがあったとしても、みなが組織を守ろうと一生懸命になってくれる

 

そんな感じかな

 

大きな家族みたいな組織ね・・・

 

だからまあ、「幻想」とはいえ、会社が「社風」として、社員に「仲の良さ」を求めていたとして、社員はそれを感じ取って「仲の良い組織(それを演じている組織)」が、上手に出来上がっていたとしたら、

 

実は良いパフォーマンスを発揮していたのだと思います。私は。

 

でもそんなこと、もう、考えちゃダメなんですよね。少なくとも、組織のリーダーは・・・

 

みんな、独立した個人なんです。

 

「家族になること」を期待する事は、出来ないんです・・・

 

 

■もう演じない。

 

最近の人は、この「演じる」をやらなくなりました。

 

忖度しなくなったというか

 

空気を読まなくなったというか

 

「嫌な事はやらなくていい」という自由を前提に、生きている人が、多くなりました。

 

だから、ハラスメントが問題になる社会になりました。

 

でも、日本の社会はまだまだ、仲が良い組織は良い組織だと思っているので、

 

最近の人は、演じろと言われたらあっさりと逃げ、

 

どこかに「私が仲良く出来る組織が有る」という幻想を追いかけている人が多い・・・

 

私はこの問題を「働き方改革」の一つと捉え、ずっと考えてきました。

 


■人はなぜ「組織」に属そうとするのか

 

さて、私は先に「会社の人間関係は、友人みたいな人間関係ではない」と書きました。

 

でも、人は「仲良く出来る組織が有るという幻想を追いかけている」とも書きました。

 

“会社”というコミュニティは、共同で利益追求をし、生活の基盤を作るモノです。

 

そこに必要な人の関係は、ドライな物でよく、プロフェッショナル同士が仕事のパフォーマンスと利害関係で繋がってさえいればよく、それが効率的に機能してさえいれば良いはずです。

 

「あの人とは趣味が一緒だから話しやすい」とか

 

「あの人は学友でオレおまえの間柄なんだ」とか

 

そういう「仲(なか)」は関係がない。

 

が、しかし、見方を変え

 

“会社”、または会社を含む多くのコミュニティに対し、人がなぜ「組織に属そうとするのか?」を考えてみると、

 

その重要な部分に、

 

 「人は、人と繋がりたい」

 

ってのが、ありますよね?

 

例えばカラオケが趣味だとして

 

そんなアナタはなんで「カラオケクラブ」に入りたいかというと

 

それは「(カラオケ)友達が作りたいから」

 

だという点が、大きい。

 

人は、人との出逢いや繋がりを求めて、組織を求めるのであり、

 

それは、組織の一つである「会社」にも、同じことが言えると私は思います。

 

友達(候補)と、出逢いたいんです。

 

そして会社は、以前は「そういう場所」でも、ありました(過去形)

 

 

■ここでさらに「密」の話

 

「人が組織を求めるのは、人との出逢いや繋がりを求めている部分が有る」

 

いったんそれを前提にして、

 

ここでさらに、「密」の話に戻しましょう。

 

「密はダメ」というニューノーマルを、今後どのように組織にもたらせていくか、組織はどのように変化する必要があるか、と言う話です。

 


社内結婚の例

 

ちょっと大げさな例を書きますね。

 

例えば、社員Aさんと社員Bさんが、最終的に家族になるとする

 

まあ、社内結婚とか、そういう事です。

(いやべつに、職場結婚の話じゃなくてもいいんですけれど、わかりやすいかな~と思って、これで書きます。)

 

「人が組織に求める人との出逢いや繋がり」を、「社内結婚」という形を例に、説明します。

 

で、AさんとBさんは、入社してから、だんだん距離が近付いていくわけです。

 

だって最後には結婚するんだから。

 

で、その、結婚をする前の段階といえば、

 

それは「友達」ですよね?

 

社内の同僚のうち、よく遊びに行く「友達グループ」の仲間だったのかも、知れませんね。

 

そしてこの「友達」の前は、AさんとBさんの関係は

 

「単なる同僚」ですよね?

 

で、言いたいのはですね。

 

このAさんとBさんの間柄は、職場内で、

 

 段階1「単なる同僚」
   ↓
 段階2「同僚の中で仲良しグループ、友達」
   ↓
 段階3「それ以上に親しい仲(恋人とかそういう感じ)」
   ↓
 段階4「結婚」

 

って感じで、進化していくワケですよね。

 


■ソーシャルディスタンス

 

はい。それでですね

 

「ソーシャルディスタンス」って言いますよね?

 

2mくらいですかね。ソーシャルディスタンス。

 

この「ソーシャルディスタンス」って、

 

 誰と誰の距離なの?

 

っていう話をしたいんです。


さっきの社内結婚の段階の話をします。

 

AさんとBさんが、

 

 段階1「単なる同僚」という間柄なら、

 

ソーシャルディスタンスをとるベキですよね?

 

仕事でいえば、例えばお客様や取引先、あるいは上司や部下や、それらの人とは、ソーシャルディスタンスを、とるベキです。

 

じゃあ次。AさんとBさんが、

 

 段階2「同僚の中で仲良しグループ、友達」の場合、どうか?

 

これは、時々は、ソーシャルディスタンスを超えて近付いてもいい・・・ですよね?

 

だって、その次がありますからね

 

もしアナタがAさんだったとして、あなたはBさんと「友達みたいな同僚」だったとするじゃないですか?

 

で、アナタはBさんと、「恋人になりたいなぁ」と思っていたとしたら

そしたら、例えばBさんと手を繋ぎたくなりますよね?

 

手をつなぐ機会を探りますよね?

 

はい、ソーシャルディスタンス、破れました。

 

「手をつなぐ」だと、直接的過ぎますかね?

 

でも「スキンシップ」だとわかりやすいからそう書きました。

 

ようするに、言いたい事は

 

【ここ重要!】

  • 「友達」って、「ソーシャルな関係」の内側に入っても良い関係だと、思いませんか?
  • そして「人」は、出逢いの延長線上に、「密」を求めるものだと、思いませんか?

 


■同僚と友達の違い

 

例えば友達と、同じ車でドライブに行ったり、同じ時間を共有し、親密度を上げて行ったりする行為の中には、ソーシャルなヨソヨソしい関係を超えたものがあるはずだし、あるべきである。

 

そう、思いませんか?

 

それが「同僚」と「友達」の違いだと思うんですよね。

 

例えば「友達」と呑みに行ったとして、「友達」がメチャメチャに酔って、トイレで潰れちゃった。

 

そんな「友達」を介抱したことがある人は、けっこういるんじゃないでしょうか?

 

その時、それが現代のWithコロナ時代だとしても、友達ならソーシャルディスタンスを超えて介抱しますよね?

 

それが友達ですよね?

 


■発展

 

そして、

 

そういう様々な、友達同士の

 

「体験/事件/ハプニング」

 

みたいな経験を、密に繰り返していくうちに

 

ある人達は

 

段階3「それ以上に親しい仲(恋人とかそういう感じ)」に、発展していく。

 

そういうものですよね?

 

それが、その可能性が、組織にはあるんですよね?

 

そういう可能性が、人を組織に向かわせるのですよね?

 

いやもちろん、人にもよるけれど・・・

 

 

■組織に所属する事の価値が「密」?

 

つまりですね

 

人がなぜ組織に所属したがるか?という問題に対し、

 

例えば会社であれば、

  • それは生活の為
  • それは社会の為、
  • 労働は国民の義務

みたいな公式な理由も、もちろんあるわけですが、

 

それ以外の要素として、「出逢いや繋がりを求め、会社に入社する」ってものも、あると思うんです。

 

それはもちろん人によります。

 

例えば仕事以外で、沢山のコミュニティに所属していたり、家族やパートナーなどのつながりも持っている人は、仕事場に「出逢いや繋がり」は、特に求めていないかも知れない。

 

そういう人にとって、会社はシンプルに仕事だけ出来ればいいわけで。

 

会社から「仲良くしろ」とか「呑み行くぞ」とか言われると、ウザイだけなわけです。

 

でも、そうじゃない人もいる。

 

人と仲良くなりたい。

 

色々な人と出逢いたい。

 

そういう「居場所」を求めている人は、沢山いる。

 

そう、考えるとですね

 

はたして、会社は

  • 完全にソーシャルディスタンスを保って働ける環境
  • 完全に在宅勤務で、リモートで働ける環境
  • 密になる可能性が完全除去された環境
  • ハラスメントが行われる可能性を完全に除去した環境

として、本当にいいのか?

 

本当に、人間の根源にある活動衝動、所属欲求に対し、向き合わなくて良いのか?

 

そうじゃないとするなら、「密」と「疎」は、どのような塩梅が適切なのか?

 

という、疑問がずっと、あったわけです。

 

が、しかし、この度答えを出しました。

 

それが新オフィスのデザインです。

 


■会社に仲の良い人がいますか?

 

さて話を戻して、もう一度、聞きます。

 

みなさん、会社に、同僚でも、上司でも、部下でも、取引先でも、なんならお客さんでも良いけれど、

 

仕事のフィールドに「仲の良い人」っていますか?

 

「仲が良い」っていうのは、仕事の事だけじゃなくて、趣味とか、雑談とか、メシ喰ったり、仕事以外の事で一緒に出掛けたり、遊んだり、時に喧嘩したり、そういう「仲の良さ」です。

 

「友達」みたいな感じ。

 

そういう人、居ますか?

 

居ると、良いですね。


そして


その「友達」は、あなたにとって、どんな「友達」ですか?

 

  • A)あなたを徹底的に守ってくれる、あなたを徹底的に甘やかしてくれる、そんなやさしい人ですか?
  • B)あなたに正論を言い、あなたの甘い所をただし、時にあなたに厳しい言葉を言ってくれる、そんな厳しい人ですか?


どちらでしょう?

 

いま話題にしたいのはB)です。

 

あなたにはB)のような友達が、いますか?

 

「ちゃんと起きて!仕事に遅れるよ!」
「ちゃんと歯を磨きなさい!洗濯をしなさい!」
「ちゃんと挨拶をしなさい!」
「卑怯な事をするな!」
「我慢しなさい!」
「逃げたら終わりだぞ!逃げちゃダメだ!」

 

そういう事を言ってくれる、友達、家族、パートナーが、いますか?

 

いないとして

 

いなかったら、もしかしたらアナタは、「リモート優位の世界」で、堕落しませんかね?

 

私だったら、間違いなく、堕落します。

 

在宅勤務と偽って、働いているフリだけして、そのうち社会に取り残されて、堕落します。

 

今までの日本の会社は、ハラスメント的集団を形成する事で、組織がこのB)の機能を
果していました。

 

その文化の基礎として、

  • 社員がみな、仲が良くて、笑顔が絶えない
  • 時に度を越して厳しく叱ったり、言いすぎる事もあるけれど、それらはみな「相手を想って」の事で、言われた方も「なかのいい家族みたいな」相手になら、素直に聞ける
  • 大きなピンチがあったとしても、みなが組織を守ろうと一生懸命になってくれる

という理想が、あり

 

「おい、一杯行こうぜ」
「おれの酒が飲めねえのか」
「おまえもそろそろ恋人の一人や二人つくれよ」
「髪切った?カワイイね」
「バカやろうそれでもわが社の社員か!」

 

という、越権行為がありました。

 

しかし

 

働き方改革」×「新しい生活様式

 

は、この「家族主義的越権」を、否定し、

  • 個の権利
  • 「密」の否定、「疎」の肯定

を優先する必要があるんです。

 

だから皆さんは、堕落します。

 

あなたにB)のような友達、家族、パートナーが、いなければ、です。

 

じゃあ、いないとして

 

どこで、出逢いますか?

 

そんなB)と、どこで出逢いますか?

 

もう、会社では、出逢えませんよ・・・「疎」ですからね・・・

 


■会社に仲の良い人がいますか?

 

最後にもう一度、聞きます。

 

みなさん、同僚でも、上司でも、部下でも、取引先でも、なんならお客さんでも良いけれど、

 

会社以外でも良いデス。友達、家族、パートナー、誰でもいいです

 

「あなたに正論を言い、あなたの甘い所をただし、時にあなたに厳しい言葉を言ってくれる、そんな厳しい、仲の良い人」って、いますか?

 

いなかったら、アナタは

 

 「働き方改革」×「新しい生活様式

 

という前提における

  • 個の権利
  • 「密」の否定、「疎」の肯定

によって、堕落します。

 

あなたの権利を飛び越えて、あなたのソーシャルディスタンスの中に入って来て、あなたに苦言を言ってくれる人。

 

あなたの人権を侵害し、あなたを成長させようとしてくれる人。

 

あなたの「堕落する権利」「逃げ癖」「幼稚さ」に対し、侵害してくれる人。

 

そういう人、いますか?

 

いなかったら・・・もちろんいないままでいることも、あなたの自由です。

 

でももし、「堕落」が怖いと、少しでも思うなら・・・

 

さて、どうします?

 

私は新しいオフィスの重要な役割は、そこだと思います。

 

 

■オフィスという空間

 

最後に、オフィスの話をします。

 

新しいオフィスを作っています。工事をしています。

 

どういうオフィスか?

 

旧オフィスは、「出逢えるオフィス」「密になれるオフィス」でした。

 

新オフィスは

 「ディスタンスを確保し、疎に集えるオフィス」

です。

 

過去、オフィスの存在価値には、様々な物がありました。

 

ラポール形成、「阿吽の呼吸」作り、偶発的なチャンスメイク・・・

 

ですが新しいオフィスは、「新しい生活様式」の要請に従い、その基礎となる「出逢い」を「疎」な物にします。

 

社員同士は、アクリルパーティションで区切られたデスクで仕事をします。

 

コミュニケーションの主体はチャットなので、リモートと変わらない状況に
なるでしょう。

 

つまり「疎」です。

 

「疎」なので「出逢い能力」は、低い。

 

では新オフィスは、新しい生活様式に対応する為に、「出逢い能力」を劣化させたオフィスということになるのでしょうか?

 

それはそうでもあり、しかしそうではない。

 

私はそこに「オフィスの空気」というものを重要視したい。

 

 

■オフィスは「空気」

 

新しいオフィスは「密」ではない。

 

なのでリモート勤務と変わりはない・・・のではない。

 

そこには「オフィス」という空気がある。

 

これが在宅空間とは、まったく異なる。

 

人は堕落をする。

 

苦言を言ってくれる人がいなければ、堕落をする。

 

が、空気が有ればどうだろう?

 

よく、カフェで仕事をすると捗る(あるいは勉強をすると捗る)という人がいます。

 

カフェには、自宅にはない(疎な)衆人環視空間があります。そういう空気が有ります。

 

だからカフェだと集中できるのだ!たぶんそうです。

 

きっとそういう人は、カフェの衆人環視をうまく利用し、昇華し、自分を「仕事モード」「勉強モード」に出来るのだと思います。

 

つまり「その空気」は、人を堕落から救うわけです。


でも、カフェは仕事に最適化された空間ではないですよね?

 

たしかに飛沫対策がなされたカフェが増えたし、電源のあるカフェも多い。

 

でも、業務セキュリティ対策が施されているわけでもないし、ホワイトボードもない。

 

カフェでリモート会議をしたら、他の客に迷惑でしょう。

 

 

だから、つまりそれが「新しいオフィス」です。

 

つまり新しいオフィスは

  • 「疎」である
  • 「衆人環視」がある。仕事モード的空気が有る。
  • そして仕事に特化した場所である

というもので、あるべきだと、私は考えたのです。

 

そのように、オフィスを作りなおします。

 

これからの

 

 「働き方改革」×「新しい生活様式

 

という前提における

  • 個の権利
  • 「密」の否定、「疎」の肯定

によって、

 

堕落しそうになったら、

 

オフィスに行きましょう。

 

オフィスの空気の中で、仕事をし、「仕事モード」を、取り戻しましょう。

 

 

当社、「株式会社ソノリテ」の新しいオフィスが完成したら、ご興味が有ったら、ぜひ遊びに来てください。

 

猫専務も、居ますよ