乗り越える

今年のゴールデンウィークは、完全自粛モード。

 

遊びに行かず、ステイホームだった人が多かったと思います。

 

俺もです。

 

Amazon prime video ばっかり観てました。

 

特に面白くて、一気見(いっきみ)したのが、「ザ・ボーイズ」

 

現在シーズン2までの全16話が観れます。観ました。

 

ja.wikipedia.org

 

ネタバレはしませんが、ざっくり言うと、腐敗したヒーロー軍団vsアウトロー軍団 みたいなお話で、

 

マーベルヒーロー達へのカウンターなクソヒーローが、めっちゃ面白い。

 

悪い意味でホントに悪い。腐ってる。

 

この腐り加減が癖になるというのか、ムナクソ悪いのが良い味出しているというのか

 

ずっとステイホームで、観てました。

 

で、まあこの「ザ・ボーイズ」を観ていて、

 

 「一緒に乗り越えよう」
 「あいつなら乗り越えられる」
 「乗り越えられると思ったんだ」

 

みたいなセリフが、けっこう出て来るんですね。

 

このドラマでは、いろいろな主人公が挫折したり、被害にあったり、騙されたり、薬におぼれたり、

 

まあなにしろ、様々な不幸があるんですけれども、

 

そこで、出て来るんですね。「乗り越える」

 

 「(この苦難を)一緒に乗り越えよう」
 「(あのトラウマを)あいつなら乗り越えられる」
 「(この薬物依存を)乗り越えられると思ったんだ」

 

みたいな。そんな感じ。

 

ああ


そういえば、最近聞いてなかったかも知れないなぁ。この

 

 「乗り越える」

 

っていう言葉。

 

なんかちょっと、嬉しいなぁ。

 

かわりに… というのは何ですが、よく聞くのは

 

 「逃げても良いんだよ」

 

と、いう言葉。


どうもこの、「逃げても良いんだよ」という文化? 文化でいいのかな?

 

これが、俺、苦手なんですよね。

 

「う~ん。逃げても良いんだよ。なんて、なんて無責任な事言うのかな?」

 

って、思っちゃうんですね。

 

まあ、俺、マッチョですよね。マッチョです。

 

嫌われる考え方ですよ。イマドキは。

 

ようするに

 

 「逃げんなよ!乗り越えろよ!」

 

って、ヤツですね。


いや、違うよ って、みんな言うんです。

 

 「自分の人生は一度しかない自分だけのもの。ちょっとでも疑問やストレスを感じたら、無理する事はない。逃げればよい。犠牲や被害が少ないうちに逃げなければ、大変な事になる。」

 

そう、言うんです。

 

そういうのが、マッチョな俺は、どうしても呑み込めない。

 

ぶっちゃけ、嫌い。


思うのは、ですね

 

 「(この○○を)俺と一緒に乗り越えよう」
 「(あの○○を)おまえなら乗り越えられる」
 「(この○○を)乗り越えられると思ってるから話してるんだ」


みたいな、事でして

 

ようするに

 

 「逃げんなよ!乗り越えろよ!」

 

って、ヤツですね(二回目)

 


いや、

 

言いたい事は、わかる。

 

  • 「自分のやりたくない事」からは、逃げたいんだ。
  • 「自分が進みたい道」なら、乗り越える。

 

まあ、そういう理屈。

 

でも、本当なの?

 

世の中って、人生って、そんなに単純でしたっけ?

 

仮に「自分が進みたい道」ってのがあったとして、そこには「理不尽」な事が、一つもないって事、あるの?

 

仮に「自分がやりたくない事」ってのがあったとして、そこから「逃げる」って事に、何の問題もない なんてこと、あるの?

 

それに【ここ重要】

 

基本的な生き方として

 

 「乗り越える癖がついている。何でも乗り越えようとする」

 

人と、

 

 「逃げる癖がついている。何かと逃げようとする」

 

人と、

 

どっちのタイプの人が、QOLが高くなると思うのか…


とまあ、そんな風に、マッチョなオジサンとしては思うんですよね…

 


と、いうか

 

そんなお説教みたいな事が言いたいわけじゃない。

 

本当は違うんです。


イインデス。私は。

 

私以外の人が、どんな風にモノを考えて、どんな価値観をもっていようが、イインデス。

 

むしろ、経営者としての私の発想は「一人勝ち」がしたい。

 

私以外の人が、どんどん堕落して

 

私だけが、めっちゃマッチョに、成長して

 

私の会社だけが、どんどん色々な事を「乗り越えて」成長するとしたら、

 

これ、ほら、「一人勝ち」じゃぁないですか?

 

だからですね、べつに、お説教したいわけじゃない。

 

「若者よ、甘えるな。逃げるな。乗り越えろ」なんてこと、言いたいわけじゃない。

 

そして私の会社も、

 

「私の会社の社員でいたい人は、逃げ癖がある人はダメです。乗り越える力がある人だけ、社員でいてください。逃げ癖のある人は、辞めてください」

 

なんてこと、本当は、言いたいわけじゃない(言う事もあるけど)


何が言いたいのかというと

 

「ザ・ボーイズ」というエンターテイメント なんです。

 

エンターテイメント

 

この、エンターテイメントの中に「乗り越える」というテーマが存在したことが、私はすごく、楽しかったんですね。

 

  • 堕落したっていい
  • 逃げたっていい
  • 乗り越えようとして、乗り越えられなくてもいい
  • 乗り越えられない人が、乗り越えなきゃいけない、ストレスの渦中に巻き込まれても、いい
  • つまりメチャクチャで、いい

 

この、「メチャクチャ」が、私は、「楽しかった」んですね。

 

良いじゃないですか?「メチャクチャ」

 

人生、ずーっと、ぬるーいお風呂に入っていたいんですか?みなさん。

 

  • 逃げたくなるようなストレスにぶつかったり、
  • 挫折したり、
  • 乗り越えるべきか、逃げるべきか悩んだり、
  • 自分の判断を死ぬほど後悔したり

 

そういうのって、結局、そういうのが、なんというかな

 

「楽しい」と、思わないですかね?

 

いや、それって、「齋藤が、本当に、死にたくなるくらいの挫折やら、無力感やらを感じた事が無いから、そういう事が言えるんでしょ?」

 

そういう風にね

 

言われるよね…

 

なんだろうねこの、弱者思考というのか…

 

「弱い立場の人の気持ち考えたことあんのか」みたいな…

 

弱者最強説みたいな…


や~

 

ま~たしかに~


いろんな不幸がありますよね~

 

んで、不幸があることは良い事ではないよ~

 


うん、まあ、そうおもう。

 

でもさあ

 

不幸が無くなれば、幸せなんですかね?


「ザ・ボーイズ」というエンターテイメントは、楽しかったです。

 

楽しかったです。

 


バカか?齋藤は?

 

齋藤。オマエは、アフォか?

 

あれはフィクションだよ。お話。オ ハ ナ シ!

 

お話の中でどんなに不幸があったって、どんなに人が死んだって、それはお話でしかなくって、ホントにある不幸ではないのさ

 

それを皆で、フィクションとして楽しんでいる、ダケ。


ああ、なるほどね

 

フィクションを、安全地帯から覗いているダケだから、楽しめると。

 

んーと

 

じゃあ、「仕事」は、どうなのさ?と、思う。

 

「仕事」はフィクションじゃないだろ。当たり前だろ。ノンフィクションだよ。

 

ノンフィクションである「仕事」を、バカみたいに楽しめるかっての?

 

ノンフィクションである「仕事」で、

 

  • めっちゃリスクを侵して、ひやひやしたり、
  • めっちゃトラウマになるような大失敗をして、くそみそに怒られたり、
  • 死ぬほど後悔するようなトラブルを起こしたり、

 

そういうの、楽しめるわけないだろ!仕事はノンフィクションなんだから!

 

いや、

 

そうかな?

 

そんなこと、ないんじゃない?

 

今の日本で、今の会社で、そんなですね

 

どんだけめちゃくちゃになった所で…まあ…殺されはしないよ。少なくとも。

 

みなさんがビビッているレベルの「失敗」なんて、しょせん、社会や法律に守られた範囲での、「ごっこ遊び」だよ

 

みなさんがビビッているレベルの「失敗」なんて、俺は、とうの昔に「乗り越えてきた」よ

 

俺みたいなバカでも「乗り越えてきた」んだから、みなさんも「逃げないで」やってみたら?

 

エキサイティング だよ ワリと

 

「逃げる癖がついている。何かと逃げようとする」人生に対して、ちょびっとの好奇心で良いから、「乗り越えて」みれば?

 

「一人勝ち」が、待ってるかもよ。

 

「搾取される消費者」では無く、「勝ち組」になれるかもよ?

 

いや、まあ、そんな簡単な事じゃないよね

 

そんな無責任な事をいって、人をその気にさせて、んで失敗しても責任持たないけどね、みたいな、そんな話をしたいんじゃないんです。

 

でも、まあ、「ザ・ボーイズ」を観て

 

あのメチャクチャな世界を観て、ちょっと思っちゃったのは

 

やっぱ楽しいよな。メチャクチャってさ。

 

んで「乗り越えようとする」ところから、ドラマって始まるんだよね。

 

「逃げたら」基本的には、ドラマにならないんだ。

 

だから、まあ、これを言いたい

 

 「俺と一緒に乗り越えよう」
 「逃げない人生の方が、楽しいよ。」

 

これを、言いたい。


俺の周りの、逃げ癖のついた「ボーイズ」達に、言いたい。

 

そう、思いました。というお話。

 

 

おしまい