能力を享受する厚かましさ

市川沙央さんの「ハンチバック」を読みました。

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まあ壮絶と言うか、壮絶で悲しいけどカワイイというか。憎しみの感情みたいなものがすごくてでもカワイイというか。

 

まああんまりよく説明できないです。

 

映画「ミッドサマー」を観たときに似たような感情を持ったかな?でもハンチバックのほうが何倍も色々な事を考えました。

 

読むことをお勧めするか…う~ん。どうなんだろ。

 

私は、読んで良かったと、思いました。

 

それでですね

 

読んで良かったし、市川沙央さんと言う人の書く文章に、これはもう、柔道の達人に連続で一般背負いで「スパン!」と投げ続けられたような感じで、私はもう成すすべもなくボロボロにされ、ぶん投げられ続け、でもなんというか、一本背負いの美しさの一部になったとでもいうのか、ただぶん投げられ続けてボロボロになったただのオジサンなんですけど、なんか一流の柔道の一部になったような誤解をして何かの達人にでもなったような悟り感を享受できたわけです。

 

ただのオジサンのくせに。

 

私はただのオジサンのくせに、市川沙央さんの人生によって、その影響によって、何らかの悟り感を享受できたわけ。

 

作品中の言葉を利用させていただくと、市川沙央さんのまねごとをさせていただけたとでも言えばいいのか。

 

本当に、壮絶な人生にたいして大した経緯もなく、「芥川賞かふ~ん」くらいのオジサンがですね。ほんと、厚かましいですよね。

 

かましい。そう。本当に私は厚かましい。

 

生きることは、厚かましいですね。

 

もしこの本を読むのでしたら、作者に敬意を表して電子書籍でお読みになることをお勧めします。

 

 

おしまい